あれは、弟が亡くなる日の昼間だった。
もう脳死状態で個室に移動し、人口呼吸器でもたせてる時。
私と妹達がいる真後ろは大きな窓。
弟のベッドを挟んで父がいた。
いきなり、私の後ろの窓の方から、なんだか声が聞こえる。
何?何?と振り返り見ても、窓しかない。
おかしいな~と思ってる間に、その声は近づいてくる。
私には見えた。
たくさんの人が祈りながら、私の真上へ
そして弟の上を通り、遠ざかっていくのが・・・
あまりのショックで私はおかしくなったのかと思った。
その時、向かいにいる父が「お前達、見えるか?聴こえるか?」
「ほら、たくさんの人が祈りながら、上を通っていくぞ!
ああ~、迎えにきてくれたのか・・・・。」
そう、父にも見えていた。
そうか、そうなのか。もう弟は本当にダメなのか?
でも、あんなにたくさんの人が祈ってくれているならば、きっと怖くないよね。
弟を頼みますと思った。
結局、見たのは私と父だけだった。
見れて良かったと今でも思う。
そうして弟が亡くなり、こっちに帰宅したその夜。
夢を見た。弟だった。
静かに穏やかに微笑んでいた。
「お前、何やってんだよ?早く帰ってこい!
・・・・・ごめんね。ごめんね。たった一人で寂しいやろ?」と
泣きながら手を握った。
弟は事故で右目がダメになっていた。
夢の中でその右目はまるで青い青い地球のようだった。
その目を見て、「ああ~、これは生きている弟じゃないんだ。
本当に弟はもういないんだ・・・」と思った。
私は私が弟を殺したようなものだと後悔があまりにも強く・・
それでも、実家や家族の前で私が泣けば
みんながダメになるから泣くわけにはいかなかった。
弟は「姉ちゃん、いいんだよ。」と言っているようだった。
そして逝こうとするから、その手を引っ張り
「逝くな!逝くな!今、妹も呼んでくるから、まだ逝っちゃダメだ!」と。
そんなことできる訳ないのにね。
少しづつ離れる手。
「ダメだ~~~。逝っちゃダメだよーーーーーっ。」
弟はいなくなった。
泣きながら目が覚めた。やっと泣けた。
後悔が強すぎたから見た夢か?
いや、違う。
弟は私に会いにきてくれた。
優しい、優しい弟。
私のことなんて、気にしなくてもいいのに。
ありがとう。
たくさんのことをあなたに教わった。
できることなら、また会いたいよ・・・
なんか微妙に話が逸れた気がする(~_~;)
唯一、私が体験した不思議?でした。